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趙治勲先生

2018年05月14日 22:10

JFEで主催する川鉄まつりの一つとして始まった趙治勲杯囲碁大会は今年で20回目を迎える。趙治勲先生が来てくれると言うことで連盟では目玉として100面打ちを企画した。趙先生一人では無理なので門下の三プロ棋士松本武久八段、鶴山淳志七段、加藤朋子六段にも参加してもらった。今日の大会の参加者は大人68名、子供131名である。100面打ち参加希望者は126名であったが、希望者全員に席についてもらい、1時半スタートで1時間半の予定で始めた。一人の棋士が126人に一手てづつ打ち、その間にサインを求められ、一巡するのに20分以上は掛かる。1時間半過ぎたところで時間切れを予告するが、会場はとても打ち切ることはできない雰囲気である。趙先生は126名全員が納得するところまで相手をする気持ちである。「いい勝負だから打ちかけにしましょう」と言っても相手が納得しなければ終局まで作って計算する。打ち切るのではなく納得するまで相手をしてやる気持ちである。全員納得させて時計を見ると3時間半かかっていた。74タイトルを獲得している強さだけで充分通じる棋士なのに、このサービス精神には心打たれた。支えるアマチュアがあってこそのプロ、という意識がなければ出来ないことである。大盤解説でおちゃらけているような話しぶりで会場を沸かせるのは、このサービス精神からくるものと理解した。
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