fc2ブログ

囲碁は知的格闘技

2022年02月28日 22:30

日頃山下塾生に「囲碁は知的格闘技」と言っている。井山裕太さんも殴り合いと表現している。自分の読みと相手の読みとどちらが深く正しいのかを争っているのである。だから山下塾生に毎週出している宿題は世界の碁の中から格闘技と感じる棋譜を選んで出している。まさに格闘技と言える棋譜を見つけた。29手目から相手の白石を取りに行っている。それからの一手一手はほぼ必然で60手先に劫になる。この後90手続くのであるが戦いの連続である。このタイトル戦の持ち時間は2時間である。よく短い持ち時間で読めるものと感心してしまう。日本の棋士とは時間の使い方が異質な感じがする。世界戦での日本棋士の活躍には短時間での読みの鍛錬が必要かもしれない。

この棋譜を山下塾生の宿題とするが格闘技の意味を受け止めてくれるかな?
江:半中国天元戦2022

申眞諝九段

2022年02月26日 22:19

4日間連続で申眞諝九段の碁を観た。日中韓の5人チームの団体戦で賞金5億ウオンの農心辛ラーメン杯で日本2人、中国2人、韓国1人残った勝ち抜き戦で優勝以下順位が決まる4日間である。それぞれの国のサイトで流され囲碁ファンの関心は大きかった。韓国の申眞諝九段が全勝して韓国が優勝、準優勝日本、3位中国となった。申眞諝九段は中国棋士に28連勝となり今や世界一の棋士である。初手から50手くらいでAI囲碁の評価では有利になり、そのあとミスをしないで勝ち切っているとの評判である。一力遼九段との決勝では一力さんは時間配分と布石を考えて60手まではペースをつかんでいたが、それからの数手で形勢を損じあと手堅く打ち進められて完敗となった。4日間観ていて日本の若手棋士も中韓トップ棋士に近づいたと感じるが、申眞諝九段を負かすのは容易ではないと感じさせられた。

61が疑問3-十八と打てばが一力さんの感想
一力:申ラーメン杯

囲碁コーチ

2022年02月25日 22:31

毎年この時期になると慶應義塾高校の囲碁部コーチの打診が来る。山下塾生OBのまさし君が入学してからだから15年くらい続いていることになる。学校長からの委嘱を受けてのことで無論快諾した。コロナ禍でここ2年ほど囲碁部の活動はなかったが、中学で囲碁の強い子が入学して慶應高校に囲碁部はないのかと失望させたくない思いは強い。と言うのも69年前に入学してクラスメイトに囲碁を教えることから始め、3年生の時には30数名の部員がいる囲碁部に育てた思いがあるからである。喜ばしいことに今年強い子が囲碁部に来ると小耳にはさんでいる。3年ぶりに母校に足を運ぶと思うと気持ちは浮き立つのである。

IMG_1498_202203012139255ed.jpg

農心辛ラーメン杯

2022年02月24日 22:25

久々国際棋戦で井山裕太さんの4連勝で日本チームが準優勝以上と決まり注目を集めている国際棋戦農心辛ラーメン杯で事件が起きた。韓国シン・ジン・ソ九段と中国ミ・イク・テイ九段の対局である。昨今の国際棋戦ではオンラインで対局前に金属探知機でのチェックまで映像に流れる。その対局でミ九段が秒読みで着手した時に時間が切れた、ミ九段はあれっという表情でパソコン不具合との主張である。審判3人の協議で二人は時間切れと判定したが中国側は時間内に打ったので精密なビデオ判定を主張し両国で3時間余話し合ったが結論が出ず日本に下駄を預けたのである。どちらともとれるので日本としても結論を出すわけにはいかなかったようである。シン九段が納得することで無勝負翌日再戦となった。2年前にも同じようなことがあったが解決策はないようである。1日伸びたので再戦の解説は高尾紳路九段である。自身が世界戦を戦っているので経験を交えた解説は面白かった。爽友会の仲間にこのビデオは必見とメールしておいた。

黒ミ白シン戦85手まで、アタリにツグと白即負け
申:半

ZOOMランチ会

2022年02月23日 22:11



囲碁と日本酒を愛する仲間「爽友会」も12月にZOOM飲み会を開いてから久しく途絶えている。皆さんに伝えたいことがあるのでZOOMで会いましょう、と提案した。オミクロン株感染拡大で山下塾をオンラインにしたので週に3日は午後7時まで埋まっている。それならZOOMランチ会にしようと纏まった。ZOOMに12名中7名が集まり昼から日本酒、ビールの酒盛りである。新型コロナになった時に皆さんにINGOを薦めて既に打ち出している。会長のヤマミズさんには普通なら2子か3子の手合いらしいのだがINGOでは向こう先で大きく負け越している。緩めているのではとの声も上がっているのでどんな負け方をしているのかその局面を見てもらった。INGOでは対面と違い一手打つのにじっくり考えられる。INGOを打つことで腕でが上がる人がいる。ヤマミズさんはそんな一人かもしれませんと紹介したのである。
IMG_1478.jpg

原稿

2022年02月22日 21:59

昨年10月にアイウイルの「月刊生論」に記載する原稿を頼まれた。5回ということだが1回だけならと安請け合いした。1行15字170行で2500字以内、2月末の締め切りと聞いて簡単、と高をくくっていた。題名だけは前に決めていて「AIと囲碁」である。AI囲碁については半年も経つと物凄い変化が生じ、定石や布石についても新しい考えが出てくるので、早く書いてしまうと頓珍漢になると思い締め切りの2月に入ってから書こうと決めていた。まずはネットで調べて面白そうな記事をコピーして溜めてみた。集めたものを基に書こうとしたら情報量が多すぎて全く纏まらない。日頃自分でAI囲碁について感じていることを書きだしたら直ぐ書き上がった。ところが誤変換だらけである。ここからが日見さんの出番である。誤変換を正し、てにをはを直し校了である。果たしてどんな反響があるだろうか。

IMG_1454.jpg

ZOOM飲み会

2022年02月21日 22:14

ほしの会ではオミクロン株の広がりで対面対局は先延ばしにして月に一回ZOOMでの飲み会を催している。これまで無料のZOOMだったので40分切れるともう一度入り直して40分経つとそれで終了していた。先日ZOOMプロに契約したので今回からは時間無制限である。何と午後7時から始めて終わったのは10時である。6名のうちパソコンが使えるのが3人いるので話題に応じて画像を共有したり音楽を流したりして談笑ができる。例えばノムラ君の話が飛んで北海道の野付半島の話になると映像が流れる。また野付半島を唄った新沼健二の演歌が流れる。リアル飲み会では考えられない展開である。本心を言えばほしの会の定例碁会もZOOMとネット対局なら時間無制限に使え体も楽である。だがまだ全員がネット対局に馴染んでいるわけではない。当面INGO(ingo-web)での対局に誘い込むこととした。

野付半島
野付半島

オンライン山下塾2

2022年02月20日 22:21

いま山下塾生は小学生中心だが中学受験をする子が多いので土曜日一回では参加できない子が増えた。オンラインでは塾通いの隙間時間にも打てるので、週に4回のオンラインとしたのである。1週間やってみて曜日によって通える塾生がはっきりしてきた。中に週4回のオンラインが習い事と全てかち合い参加できない塾生も出てしまった。オンラインにしてよかったのは回数を増やせただけではない。ZOOMと組み合わせているので塾生の対局を全てチェックできることである。対局の中で面白い手筋、詰碁の局面ができると場面共有を使うと参加している塾生みんなに観てもらえる。今は実験段階だがウイズ新型コロナの時代にはZOOMとネット対局が主流になるかもしれないと思っている。

IMG_1471.jpg

特訓

2022年02月18日 22:31

レン君が3月に高校選抜大会の全国大会に出場するので大西研也四段に稽古をつけてもらった。二人とも慣れている野狐囲碁での対局である。自分は野狐囲碁の日本版が出た時に七段として登録してもらったが、これまで打ったことはない。最初から七段にエントリーされるのは珍しいのだろう。野狐囲碁ではプロの対局をよく観ている。今回のように知り合いが打つのを観るのは初めてである。対局者のIDを聞きそれで検索すると対局室に入れる。打ち出したら日本人が3人、中国人が11人観戦している。一人は香港の囲碁の会の会長である。友達登録しておいたので囲碁の縁がつながるかもしれない。大西:レン戦は感想も入れて3時間半である。終盤で詰碁のようなところが出来て緊迫した面白い碁であった。もう一局稽古をつけてもらい大会にに備えようと思っている。

IMG_1428.jpg

幼稚園年中組初指導

2022年02月17日 20:52

年中組の初めての囲碁指導である。新型コロナはクラスに一人陽性反応が出ると学級閉鎖になる。そして兄弟も行けなくなる。いろいろな問題はあろうが、新型コロナをインフルエンザと同じ扱いにしないと陽性反応が出ると一家は世間から締め出される思いになるだろう。年中組の初回は碁石は交互に交点(線がぶつかっていると話す)に置くこと、交点に置いた石から出ている線をふさぐと相手の石を取れることの二つのルールだけ教える。それに石取りゲームをやる前に取られそうな石はどうすれば取られないかも教えなければいけない。ゲームをするにはアタリを逃げるのを教えることが大切なのである。これを何回も磁石碁盤でやると面白がって遊んでくれるようになる。
IMG_1482.jpg


最新記事