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囲碁の品格

2021年07月24日 22:31

囲碁は友達ができるゲームです。そのためには正しいマナーを身に付けようといつも子供たちに言っている。塾生に塾長から参加を止めたことがある。自分より年下で棋力が下の塾生に手のないところに打って相手の注意をほかに向ける行為をして下手のミスを誘い勝った場面を見たときである。この時は父親に来てもらい来させないで、と言ったところ、父親は自分が毎回の勝ち負けを聞き負けて帰ると責めていたのが原因です、と謝られたので撤回した。山下塾に掲げているのは「囲碁を友として人生を豊かに」、である。友を得るには囲碁に品格が大切である。マッタをしない、横から口出さない、ガッツポーズしないなどの基本的なことは初心のうちに身に付けさせられる。品格は子供が有段者にならなければ伝えるのは難しい。いま塾生の5人がその時期に来ている。品格はオンラインでは難しい。対面でなければ本意は伝えられない。一言でいえば「自分の棋譜を汚さない」ことなのだが、これはプロ棋士なら基本的なことである。だがアマでもその姿勢は必要なことである。囲碁で百年の知己を得るには必須なことと心得ている。

文化団体意見交換会

2021年07月20日 22:47

船橋市教育委員会の呼びかけで文化団体意見交換会に出席した。参加十団体のうち1団体はオンライン参加である。各団体からコロナ禍での活動状況と今後の活動について発表する、新任の担当課長が活動について船橋市在住、在勤、在学の枠にとらわれずに船橋から発進する意識を持とうとの発想が述べられた。船橋写真連盟は作品募集をプロアマ問わず誰でも、何処からでも出品できるようにしている。税金を使って他市からの作品に賞品を与えるのか、との問題はあったが、今はクリアしている。船橋市西安市のオンライン囲碁交流で小中高校生の参加にこれまでの打ち合わせでは在住在学が条件になっている。「船橋から発進」精神で船橋市の囲碁教室に通う生徒には他市から来ている子も参加を認めるような動きをしなければと強く思っている。

一碁一会

2021年07月16日 22:31

一力遼さんは二つのタイトル保持者である。毎日世界の囲碁棋士2295人の勝ち負けを更新しているGORatingによると一力さんは世界9位で24位の井山裕太さんより上位である。華北新報経営者の一人息子でいずれ経営者になるのであろうが今は一記者であり、「一碁一会」と言うコラムを持っている。直近のコラムで囲碁棋士らしい記事に目がとまった。「点数や時間で勝敗が決まるスポーツと異なり、囲碁は敗者が負けを認めることで決着します。そのため、感想戦では相手に配慮し、勝者が喜びを爆発させることはありません。感想戦は一局を振り返りながら互いを尊重し合い、反省点を次に生かすための時間なのです」。大谷翔平選手の二刀流が世界の話題になっているが、世界のトップ棋士と代々続いている経営者の道の二刀流の一力さんもも引けを取らない。

文中触れている山下敬吾九段との黒番の一局 ここから187手の激闘が見事。
棋聖戦

船橋幼稚園

2021年07月14日 21:31

船橋幼稚園でいつも出迎え又見送ってくれるのは事務の女性Sさんと園長である。Sさんとは対面で囲碁を打ったことはないがINGO(ingo-web)でこれまで6局対局している。進行中の対局で何と白の大石が取られてしまった。INGO指導碁に向いていると思うので初心者30人位と打っている。それでも9子のハンデでこんな大石が死ぬことは初めてである。幼稚園児はただ碁盤に石を並べるのを面白がっている子もいる。だが囲碁は自分の頭を使って相手の石を取るゲーム、と言っている。Sさんは事務の仕事より囲碁指導に向いているのかもしれない。

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AIと人間の解説

2021年07月13日 22:45

最近YOUTUBEでタイトル戦をリアルで流してくれるので有難い。局面だけ流していると棋士の考慮時間が長いと退屈してしまう。サービスとして聞き手と解説者が何回も登場するので間が持てる。今日の碁聖戦第2局は趙治勲さんが立会人の合間に登場する。治勲さんはサービス精神が旺盛なので漫談のように笑わせてくれる。トップを極めた棋士なので解説の内容は本格的なものである。最近のプロ棋士の解説はAI囲碁からの手を紹介することが殆どである。治勲さんはAIの手を見ないで自分の感性での解説なので味がある。下の局面で井山さんの3の十六に付けた手をこの碁を井山さんが欠ければ敗着と言う。47までの図と42でA、B、Cと打った図は比較にならないくらいA、B、Cのほうが良いと断定する。いかにも人間の解説で心地よく耳に入った。もう一つ治勲さんは将棋はゴールが見えるが囲碁はゴールが見えないと評した。将棋は玉を詰めるのがゴールだが囲碁は大きく地を囲ったから、相手の石を取ったからゴールに達したわけではない。その分囲碁を理解するのはアマチュアには難しいのである。囲碁と将棋の違いの説明で初めての比喩である。囲碁を理解し楽しむほうが難しいのかも、と思うのは我田引水であろうか。

本因坊戦第4局
ちなみにKATAGOで調べたら評価値の一番高いのは3の十七、二番目は3の十六、Aは五番目であった。

若松幼稚園

2021年07月06日 22:33

若松幼稚園3回目の囲碁指導ではアタリの石を取る、アタリになっている石を逃げる、アタリの石にくっついている相手の石を取るなどの問題を8人から10人の園児を指名して前に出てきてもらって答えてもらう。今回は担任の先生に指名してもらうことにした。元気に「ハイ、ハイ」と手を挙げる子だけに偏らないように、普段目立たない子が前に出て「正解!」と拍手を送ると盛り上がる。前に出ると固まってしまい手が出ない子にはヒントで「セイカイ」してもらう。クラスの皆が一度は前に出て「正解」してもらうのが何より大事と思っている。2学期になると保護者に囲碁の授業を見てもらうことになっている。うちの子も囲碁がわかっていると保護者に見せる工夫をするつもりである。

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文部科学大臣杯小中学生囲碁大会千葉県代表選

2021年07月04日 22:44

コロナ禍が治まっていない状況下で文部科学大臣杯小中學校囲碁団体戦は2年連続で中止となっている。個人戦だけは中止を免れ、ハンデ戦無し、初段以上の選手による小中学生千葉県代表選が7月4日津田沼囲碁クラブで開催された。想像していた通り、これまでより参加者は少ない。小学生が10名、中学生は5名である。最終局を見る限りでは棋力レベルも低いと感じる。塾生5人が参加したが代表には一歩足りなかった。神奈川県でも代表戦が行われたが、やはり小学生代表戦6名、Aクラス11名と参加者は少なかったようである。コロナ下で子供たちの囲碁に対するモチベーションが低いのはやむを得ないことである。津田沼での子供囲碁教室入門者は例年二桁の参加があるが今年は全く手応えが無い、と聞いている。子供囲碁教室指導者はどこも頭を痛めているようだが、ここは地道に努力するほかはない。

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園長のサポート

2021年07月03日 22:39

神明幼稚園年長組2回目の囲碁指導である。立地として必ずしも最適とは思えないが少子化のなかでも定員オーバーで入園できない子が出るらしい。4クラスを1クラス30分で2時間指導する。他の幼稚園と違うところは園長自身がサポート役をすることである。園長が最初の挨拶のあと「山下先生覚えていますか?」「囲碁楽しみにしていましたか?」と問いかけると元気な声が「ハイ」と返ってくる。説明のあと石取りゲームの終わりに園長と園児の対局を組む。まだアタリがわからない子が多いが、負けるコツを覚えた園長の協力で年間6回の指導でも本物の碁を伝えることが出来る。「2学期も来るのを楽しみにしています」、と締めくくった。

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純碁指導

2021年07月02日 22:28

都内にあるフリースクール中学校で3年間囲碁指導をし東京都中学生囲碁大会に参加するようになった。3年過ぎてからは毎年年度初めに一回だけ1時間の入門講座を続けている。いまだ新型コロナ感染が治まらないが今年も7月初め行われた。朝から大雨注意報が出ていたので参加者は少ないかと思ったがそれでも30数名集まった。1時間に限られた指導では純碁ルールが適している。奈良、平安時代の対局写真を観せ囲碁の歴史を話し、マナーとルールを説明して純碁ゲームを始める。7路盤での純碁は勝ち負けがはっきりし時間がかからなから数多く対局させられる。生徒たちが夢中で対局しているうちに時間が来てしまった。終わりの挨拶で東京都中学校囲碁大会に参加しようと呼びかけた。生徒二人とINGO(ingo-web)で打つ約束をした。近くに住むボランテイアの岩佐さん伊藤さんが毎週指導に来てくれるので囲碁が根付くと期待している。

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