習志野市立屋敷小囲碁将棋部で10年前に講師を頼まれた時、クラブ担任の先生が囲碁将棋部の名称にもかかわらず全員に囲碁をやらせてくれた。その先生が転任されても囲碁だけのクラブで続いてきた。ところが今期担任が変わったら部員全員に囲碁と将棋を体験させたいとそれぞれ3回に分けて指導して、と説明された。年6回でも少ないのに3回とは。だがそれならそれなりの組立をすればよいことだからと思っていたら、将棋の指導者が3回では教えられない、と言い出した。そこで年6回のうち最初の2回で全員に囲碁と将棋の入門講座を受けさせた後、生徒にどちらかを選ばせればよい、と提案した。これなら先生の希望どおり部員全員が囲碁と将棋の両方を経験できると思ったのである。ところが最初から生徒に選ばせたと同じ状態となり、囲碁は7名、将棋はその倍ほどになった。やはり今は藤井効果ゆえか、将棋の方に人気があるようである。あと3回で7名のリーグ戦を打たせ1位から7位の順位が決まる。勝った嬉しさ負けた悔しさを体験させることも意味があるだろう。

山下塾生の父親7名の会が発足した。もっとも会ではないが、塾生たちが囲碁を学んでいる間に保護者たちが囲碁を打っているのはよく目にしていた。カオルコが退塾したので父親を囲んで囲碁を打ち、終わったら飲み会があると聞いた。飲み会はメンバーそれぞれの持ち味を掴める場であるからそちらだけ参加した。話しているとメンバーの共通点や、縁が深まりそうな話が次々と出てきて、月に一度集まって囲碁を楽しもうということになり新しい碁の会が誕生した。リタイアしたシニアの碁打ちが会を作るのはよくあるが、40歳代で囲碁の会とは珍しい。子供の影響で囲碁を始めた父親が多く、棋力も級から8段までと幅が広い。まだ囲碁を始めていない塾生の父親を呼び込むこととなった。幼稚園での母親の会は三つあるが、父親の会は初めてである。どんな会に発展するか、みものである。

八千代市ではふれあい教室(市民活力地域還元事業)があり、希望の学校からの申し出により登録団体が指導者を派遣する。NPO法人囲碁文化継承の会では、毎年八千代中学校の特別授業の中で囲碁を指導している。今年、囲碁希望の生徒は22名である。土屋さんと相談して一回2時間だけの指導であるから純碁で指導することにした。AIと囲碁の現状を解説した後、10分ルールの説明をして対局してもらった。最多対局賞と最多勝利賞を設け、兎に角沢山対局してもらおうと考えた。二時間授業での最多対局は何と15局であり、最多勝利賞は6勝であった。囲碁を打つ先生がいたので、純碁と本式ルールは計算の違いであることを説明した。終了後感謝の気持ちを伝えると、講堂で2年生全員によるダンスを2曲披露してくれた。夏休み明けから練習を積んできた甲斐があって、なかなか見応えのあるダンスであった。外部講師を代表して挨拶を頼まれた。「心を一つにして見事な演舞を仕上げられた諸君の未来は明るい!」、と大きな声で伝えてきた。

千葉県少年少女囲碁連盟土屋副会長と二年目の千葉大学囲碁授業を見学に行った。山下塾OBのハマ君が囲碁部部長になったので囲碁部で囲碁授業をどんな風にサポートしているのかにも興味があった。当初は200人くらいの学生が集まったらしいが、今回4回目の授業には160名程が受講していて、そのうち女子学生は、3割くらいである。次回から19路盤に移るのだが、今回9路盤での学生の対局を見ると皆な立派な碁になっている。対局中不明な点がある時は手を挙げると囲碁部員が駆け寄り教えている。ハマ君に聞いたら、毎回囲碁部員の半数が来て手伝っていると言うことである。講師のレドモンド九段の解説は、時にユーモアを交え、丁寧で分かりやすい。二年目も学校側の予算措置、学生の反応も良好なので千葉大学の囲碁指導は定着したと安心した。千葉大学で囲碁が授業になっているのは県内の小中学校の先生方への囲碁の理解に大きな影響がある。

今年度のS学院小アフタースクール囲碁指導は半年経過した。当初は指導の内容よりも準備と後片付けに気持ちが行っていた。26名の子供の性格もつかめてきて、生徒も机、椅子、碁盤石の並べ方にそれぞれの役割をつかんできたので指導はスムーズになっている。人を見て法を説け、と言うが、生徒一人一人にそれぞれの頼み方がある。注意するにも大声を出すのでなく、その子に伝わり易いやり方がある。そんなことを考えながら一人一人と向き合っていくのは楽しみが多い。先生方も日々それと同じような楽しみを味わっているのであろう。

秋田県能代市に本因坊「文裕」を能代で応援する会があることを知ったのは過日行われた本因坊就位式である。能代市長が祝辞で披露したので能代市民ではないが入会したいと伝えていたら事務局から発足会の様子がわかる文書と入会申込書が送られてきた。早速申込書を発送して年会費の振込先を訪ねておいた。もしかすると能代市民以外で初めての会員かもしれない。申込書に会員の方との対局を楽しみにしています、と書き添えておいた。一度は能代市を訪問したいし会員が上京した折には打ってみたい。縁のなかったところと囲碁を通じて縁が生ずるのは嬉しいことである。もっともネットを通じての対局ならすぐにでも可能であるが。どんな人との広がりが生じるか楽しみなことである。

吉備真備杯こども棋聖戦全国大会の開催地は倉敷市真備町である。過日の西日本豪雨の大変な被害の映像の中に毎年こども棋聖戦が開催されている会場、マービーふれあいセンターが映し出されていた。とても今年はこども棋聖戦の開催は無理だろうと思っていたら倉敷山陽ハイツで今年12月に開催されると発表された。倉敷市の復興の意欲の表れの一つと敬意を表する。それを受けて千葉県少年小女囲碁連盟は今日県代表選出大会を開催した。この大会は小学3年生までの低学年の部と4年生から6年生までの高学年の部に分けて行われる。ところで3年前の千葉県代表選出大会に戻るが、低学年の部の参加者が3名しかいなかった。これには危機感を覚え幼稚園児や1年生を増やさなければ、と、山下塾で初心者を入塾させることに切り替えた。今年の県大会では3年生までの参加者は12名で、上位入賞者は有段者である。千葉県のこども囲碁の先行きは明るいと感じた。

若松幼稚園の囲碁指導にはいつも保護者囲碁の会のメンバーが3人サポートしてくれる。今日から始める純碁指導に先立ち、年長組担任の三先生と保護者囲碁の会の母親に1時間の純碁指導を実施済である。今日は園児との純碁指導の模範対局の相手に担任の先生を指名した。園児の前での模範対局は初めてのため長く考えがちになる。長くなると園児の方は集中して見なくなるので先生を急かすようになる。園児同士の対局になると石を置くのが面白い段階で、勝つためにはどうするかを考える園児は少ない。今日の手応えを言うと、3人の先生のうち一人の先生が囲碁を趣味とするかもしれない。ネットでの対局に誘ってみようと思う。まずは一人からである。
今秋初のくっきり富士

ふなばし囲碁協会の事務方の役員が家庭の事情で急遽退会した。協会では大きな大会は三つ開催していて、その中で一番参加者が多いのは市長杯争奪団体囲碁大会である。200名の大会を開催する準備の中で最も骨の折れるのが100組の碁盤石を揃える作業である。当初は役員が集まり自家用車で搬入搬出していたが、バン形式の車を手配するのが難しくなった。乗用車では一度では難しいため、やむなく運搬は業者に依頼している。それにつけても運搬業者も高齢者で、碁盤・石を公民館の倉庫から搬出、大会終了後搬入する作業は高齢の協会役員だから、どちらをみても難儀なことである。千葉県少年少女囲碁連盟では大分以前から大会の碁盤は紙碁盤を使用している。これに見習い、協会でも11月の大会で紙碁盤使用に決めた。参加者は最初は違和感を覚えるかもしれないが、紙碁盤に慣れれば不満はなくなるであろう。碁石は替えようがない。ガラス碁石を軽いプラスチック碁石に替える手はあるが、滑って打ちにくい難点がある。着手感が良く、軽い素材で碁石が出来ないか、いつも考えてしまう。

以前、橋幼稚園でオセロ碁と称して六路盤で中央に白と黒を×の形にしオセロのように盤上で石の多いほうが勝ち、のルールで囲碁指導したことがある。囲碁人口を増やすための手法として純碁で囲碁入門させるという王銘琬さんの説に共鳴して、船橋市内三幼稚園で純碁の指導をすることにした。園児の指導に先立ち、先ずは年長組3人の先生に1時間純碁で打ってもらった。次いで今日から園児への純碁指導である。一眼しかなくて大きな石を取られるのを園児は「それドカン」と命名する。かなりの園児が終局して、そこここで1から35くらいまで声を出して数えている。たまたま明日は保護者囲碁の会である。年長組のお母さんは7、8人いるので、園児から「囲碁打とう「」と言われたら純碁で相手ができるように母親にも教えておこう。先生、保護者、園児とすべてに純碁を指導して純碁が家庭に定着すれば望外の喜びである。

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