囲碁仲間で対局時計を使って囲碁を打つのはFT会だけである。船橋市内で指導しているメンバー11人と月に一回集まリーグ戦を打っている。今日3局打った内の一局でこの前の棋聖戦第2局での局面と似ている場面が出てきた。今は大きなタイトル戦は「ニコニコ生「」で終局まで観られるからありがたい。しかもスマホがあれば何処にいても見られる。朝10時から終局まで盤面がリアルに観られるので盤側にいて観戦しているのと同様の興奮である。下図の時、井山さんはノータイムで押さえる一手だと想い、なかなか打たないので押さえた後の手を読んでいると思って観ていた。だが井山さんは抑えず、ほかのところに打った。そっちに打つのかと眼からウロコである。こんな驚きがあるからまだまだ囲碁は面白い。さてFT会での局面で今までの感覚だと押さえていたところを井山さんの手を思い出し、違う手を打てた。すこし囲碁観が広がったかもしれない。
15-八に押さえず13-十二に切った

山下塾は土曜日の9時から3時間開催している。一人でできる囲碁の勉強は自宅ですればよいので、山下塾ではもっぱら対局を中心としている。家での勉強の一助に毎週宿題を出している。日中韓のプロ棋士の棋譜のなかで格闘技と感じさせる棋譜を選んで暗譜する宿題である。その棋譜で自分が一番好きな手と勝着と思う手を塾長に報告する決まりがある。早い子は火曜日に感想を送ってくる。大体金曜日の夜が多い、なかには当日土曜日の朝送ってくる子もいる。塾生の棋力は把握しているので感想を見るとどの程度並べたかが分かる。今週の宿題は棋聖戦第一局を選んである。感想を書けない初級の子は何分でで並べられたか報告してくる。今週18名の感想で一番多いのは23手目である。この手は一力さん苦心の手と思われる。小学校3年生と4年生の4人がこの手を選んでいる。一力さんのこの手の思いは理解できないであろうが、22に対して23と応えたことに感動した塾生は大したものであり、誇りに思う。
NPO法人囲碁文化継承の会を立ち上げたのは11年前である。幼稚園や小学校からの囲碁の指導依頼が増え個人より法人で受けるほうが広がると思ったからである。その時後押ししてくれたのが日身さん同士が友人の福島さんである。彼は当時大手企業を定年前に退職し充電中であったが、法人設立の事務一切を引き受けてくれた。彼無しでは今の活動はありえない。残念ながら彼は病魔に侵され3年後に早逝してしまった。そのあと二人の会員が各二期ずつ後任を引き受けてくれたが、家庭の事情で退任を申し出られていた。小さなNPO法人の事務局長といえども囲碁が好きで且つボランテイア精神が旺盛でないと務まらない。思いついたのはまだ現役の会員で大手企業勤務のHさんだ。声を掛けたら何と!快諾してくれたのである。その上、Hさんは大学の後輩とわかった。それなら慶應の囲碁関係者を何人も紹介できる。彼には事務局長として苦労を掛けることになろうが、人の縁は大きく広がるであろう。

3年前、くらしき吉備真備杯こども棋聖戦千葉県大会で小学3年生以下の参加者が3名しかいなかったことに危機感を持った。それまで山下塾入塾には初段以上が暗黙の条件のようになっていたが、幼稚園児や小学低学年の初心者を入塾させることに変えた。小さい子供なので歩いて通える塾生が増え、特に近隣の三つの小学校に通う塾生が多い。今年夏に開催される千葉県団体戦には山下塾生が在籍する中学校1校と小学校3校が県代表校に食い込めるまでに育ってきた。そこで夏の団体戦に向けて特訓しようと思いたち、塾長と塾生の都合を突き合わせ、なるべく多くの塾生が参加できる日を決めることにした。時間帯は15時から19時までとし、出入りは自由とした。時間内に別な習い事をして戻っても良いとしたのである。小学校低学年で習い事が週に5日という子もいるからだ。特訓日の指導はこれまでと色合いを変え、「褒める」から「叱る」を主とする。果たして半年でどれだけ効果が出るか、塾長、塾生の熱意にかかっている。
二桁級のカンタが次の一手で白石ゲット、お見事!いい選手になれるかも

ふなばし囲碁協会の新年会である。協会の構成は市内の碁会所、公民館、福祉会館の囲碁サークルが団体で会員となっている。新年会には大抵団体の会長が出席する。冒頭、船橋市制80周年記念で特別功労賞受賞祝いに花束が贈られた。「協会を代表しての受賞です「」と述べ、ありがたく戴いた。各団体の会長は2年ごとに変わるところ、お一人で継続しているところ等、その団体により違る。会場の居酒屋では初めて参加した会長のそばに陣取り酒を酌み交わすことにしている。そこで会員数が70名と一番多い北福祉会館囲碁サークルの新会長Nさんから嬉しい言葉を貰った。県内の囲碁事情をよくご存じで、何処どこ市は良く活動している、何処どこ市は今は沈滞している等と精しい。さらに、「船橋市は級位者から有段者、高段者向けの囲碁大会が揃い、他市との囲碁交流もやっている。囲碁ファンとして船橋市に住めて幸せです。」と語った。大会を催すのは囲碁が好きだからやっているにすぎないのに、こんな誉め言葉を貰ったら宙に舞い上がってしまう。
今朝の雪

「打ち込め青春」のタイトルで関東高校囲碁選手権が開かれている。昨日は団体戦で今日は個人戦である。会場は開成高校に変わった。開成中学には山下塾に5年生まで通い、1年間受験勉強して入学した3年生のキョウスケ君と1年生のトモアキ君がいるが、会場にキョウスケ君が先輩の応援に来ている。大会は世界ママ大会と同じスイス方式で①勝ち数、②対戦相手のSOS(勝ちの総和)、③SOSOS(対戦相手のSOSの総和)で決められる。スイス方式は必ずしも順位が正確に決まる訳ではないが、大会では組み合わせを含め使い易い方式である。千葉県勢では団体戦女子で東邦大学付属東邦高校が準優勝、個人戦男子で堀江慧が3位、女子宮城千穂5位、9路盤女子稲垣真紀準優勝と、それなりの存在感を示した。3月に大阪で開催される個人、団体全国大会での健闘が期待される。

高校囲碁選手権関東大会団体戦が日本棋院で開催された。千葉県からは男子、女子ともに2校出場している。この大会は時間切れがなく持ち時間を使うと秒読み10秒が付いている。大会進行上アマの大会は時間切れ負けが主流だが、秒読み10秒でもあれば切れ負けを狙うような味の悪さがなくなる。関東大会ともなると選手は真剣な面持ちで打っており、この年代特有の美しさを感じる。自分が勝てばチームが上位に行ける大切な試合で、ある女子選手が勝ちが見えたか指が震えている。将棋の羽生さんが勝ちを確信すると指が震えるのは有名な話であるが、アマの大会でも時に見かけることがある。この選手も勝ちが見えた時に、あるときめく様な喜びを感じているのであろう。囲碁の持つ感動に始めて触れているようだ。

S学院小アフタースクールで指導の手順が決まりだしたので50分が有効に打つかえるようになっている。布石、対局前に1分間黙想、対局、論語の素読である。対局結果は先生に申告してグラフに記入する。40名全員との四面打ち指導碁が一巡したので2巡目に入った。棋力に応じてA、B、Cの3クラスに分けているが一番下のCクラスの生徒からの指導申し込みが多くなっている。Cクラスはまだ囲碁の面白さが分かっていない。この生徒たちが囲碁に向き合ってきたかと思うと嬉しくなる。

薬円台小学校囲碁部の指導ラスト3回で19名による4回対戦の囲碁大会を行っている。前回1回戦が1終了して今日は2回戦、3回戦に進むつもりであった。ところがインフルエンザで学級閉鎖があり5人が欠席となった。と言っても大会当日に欠席となり組み合わせをやり直すことはよくあるので何ということはない。ところで、今日は3年生がクラブ活動の見学の日である。連れだって次々に見学に来る。山下塾に通っているナオト君が同級生と入ってきた。友達にナオト君は初段くらいだ、と言ったら皆知っていて今、クラスでは囲碁が流行り出していると言っている。薬円台小学校でチームを作り県大会に出場できるよう、友達を沢山誘ってみて、とナオト君に頼んでおいた。

若松幼稚園今年最初の指導である。今度囲碁のプロが国民栄誉賞を頂くことになりました、これまでオリンピックで金メダルを4回獲ったり、国民的プロ野球選手が戴いた賞です。囲碁が夢、感動、希望、勇気をあたえるので戴けることになりました。囲碁を打つ人にとっては素晴らしいことだと思います。ですから囲碁を打てることを友達に自慢しても良いとおもいます。と言ったら二つのクラスから「でもお母さんから自慢しちゃダメと言われている」との言葉が返ってきた。これには参った。「そうだね囲碁が打てると言ったら、すごいね、って褒めてもらえるかもしれないけれどね」、なんともシマリの悪い話になってしまった。

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