高等学校囲碁秋季大会は個人戦と認定大会である。孫のCは選抜戦に出るが、今年は力が抜けているので優勝するのは間違いないと思っていた。「自分が一番と思い自信をもって打ちなさい」とLINEで送っておいた。勝負事なので何が起こるかわからいが、会場にいることで気が落ち着くか、と思って出かけた。会場で現会長、前会長他運営にかかわっている役員5人と立話しが出来た。千葉県中学生の囲碁大会の参加状況も良く理解しており、、日本棋院の子供普及の問題点も把握している。ヒカルの碁のブーム時は180名参加しているが、今年の参加申込者は80名余である。高校に入って囲碁を始めた生徒が多く参加している。ここでも井山さんが世界一になると囲碁ブームが来ると期待感を持った。Cはヒヤッとする場面もあったようだが、優勝した。来年1月の関東大会個人戦・団体戦共に千葉県代表として活躍してほしいものだ。

山下塾で一組、終局近いのに二人とも手が出ていない。「どうした?」Aがアタリと打ったのにBがその手を見ていなかったのでAが多い石を取ってしまった。Bはマッタを認めろと言っている。揉めたときにはまず二人の言い分を聞く、そして二人で話合いで解決するように話す、どうしても主張が平行線で解決できないときに塾長が初めて裁定する。子どもながら裁定してもそれに従わないときもある。
塾長と塾生の納得がいくまで話し合いが続く。今回はAが譲り解決した。Aには塾長は「マッタはマナーからもルールからもしてはいけないので自分はマッタは決してしない、だが相手のマッタは認めることにしている」とメールした。Bには「自分が言ったこと、したことは無しには出来ない、マッタはそれと同じだ」と」メールで伝えるのではなく次回に直接話すことにしている。人生でマッタが出来れば楽だったのに、と思うことは多々ある。

碁聖位就位式に行った。河北新報社の一力社長(一力遼さんの父君)の挨拶が聞けるかと思ったが、所用で代理の方の挨拶であった。正岡関西棋院理事長の挨拶は、関西で子供教室を多く開いていることから90歳台の指導者が何人もおり、子供たちからエネルギーを貰っているようだ、との話に我が意を得たりの思いである。井山さんには先週の世界のNO,1柯潔さんに見事な内容で勝利したのは日本中の囲碁ファンを喜ばせたこと、来年2月の決勝戦には大いに期待していると伝えた。これまで何人からも言われているであろうが直接伝えたかったことである。何事も世界NO,1に成れば子供たちへのインパクトは強い。子ども普及活動をしている身としては是が非でも勝利してほしい。

ふなばし囲碁協会主催第35回船橋市長杯が東部公民館で開催された。申し込み締め切り日には150人程と少なく心配していたが、大会当日には200人近くの参加者となった。Aクラスオール互先、Bクラス有段者、Cクラス有段者と級位者、Dクラス級位者のみの団体戦である。山下塾塾生はBクラスとDクラスに出場した。津田沼囲碁クラブからも子供の2チームが参加、今年は子供の参加が多い。山下塾生には大会で段級位を自分に辛く申告するように指導している。強くなっていくには勝って自信をつけるのも大切だが負けた悔しさをバネとして欲しいからである。負けたとき自分に何が足りなかったかを考えてもらいたい。囲碁は知的格闘技と常々言っている。精神面での弱さが負けに繋がったとしたら、どこを鍛えればよいか自覚してほしい。

山下塾生OBのシュンスケ君がイギリス赴任から帰国後、落ち着いたところで訪ねてくれた。イギリスで生まれた2歳の男の子を連れてきた。奥さんは来年の2月に第二子の出産予定で来られなかった。東大時代は学業もさることながらスポーツに打ち込んでいた。スポーツマンの雰囲気から、よきパパぶりに変わっている。彼に昨日の井山さんと柯ケツさんとの棋譜を見せたら早速並べている。2歳くらいの子供だと、碁盤に石が乗っていたら面白がってガチャガチャとかき回すのが普通だ。手を出さないのには感心した。有望なので4歳になったら囲碁を教えるよ勧めた。塾生が大学生、社会人、家庭人と成長した姿を見せてくれるのは師匠冥利に尽きる。

先月天長の囲碁7が11月に発売されると知り予約しておいた。それが今夜届いたが、最高棋力、九段到達とある。三村智保九段が天頂の囲碁7ZENと対戦した棋譜を3局公開している。パソコンのスペックにもよるようだがプロの九段が良い練習相手になると評しているので6よりは相当強くなっているようだ。パケージを開けて先ずは初段の設定で打ってみた。これは弱く数十手で天頂7がつぶれた。続いてZENの自己対局をやってみた。中盤で何手か成程、とうならせる手がある。成程、と思わせる手があるのは、これまでの経験で自分より強いと思って間違いがない。明日から真剣勝負を挑むつもりで九段レベル、120秒(最長考慮時間)で打ってみよう。ソフト相手に真剣に打つようになる日が来るとは思わなかったが、プロの指導碁を都合の良いときに打ってもらえるに等しいと思えば嬉しい時代になったともいえる、

山下塾とS学院小アフタースクールで囲碁を開始する前に1分間の黙想を入れている。普段は1分間というとあっという間、と思うが、意識した1分間は長く感じるもので、色々な思いが巡る。ところで幼稚園の保育時間の一コマは普通30分だが、若松幼稚園の囲碁指導の時間は40分である。今まであまり意識にのぼらなかったが、この一コマ10分の差は、園児の囲碁理解度に差が出ていることが分かった。年間の指導カリキュラムはどの幼稚園でも同じにやっており、園児の理解度を観ながら進めている。園児の理解度は個人差があるが、わからない園児を置いてきぼりにはさせない配慮は大切と思っている。若松幼稚園では本式ルールの3回目であるが、碁らしく終局している対局が多くなっている。ほかに幾つかの要素はあるのだろうが、30分と40分の差、10分多く囲碁に接していることが一番大きいと思われる。そろそろ13路盤で打ちたがる園児が出てきそうである。

千葉県少年少女囲碁連盟は東邦祭の中に「山下杯」の棋戦を創ってくれている。これまで特に参加者集めはしていなかったが、今年は山下塾出身者何人かに声を掛けた。大会終了後に懇親会と称して塾生OBOGと飲み会をしたいからである。社会人になりたて、家庭を持ったばかりの者たちには日曜日は貴重な日であろうが、10人ほど申し込みがあった。直前に用件が入り2人欠席となったが大学生3人を含め8人の大会となった。優勝はアマ女流チャンピオンになった呉理沙君である。副賞の塾長作成陶板を家宝にします、と受け取ってくれた。二次会の焼き鳥屋では布製碁盤と木製碁石をテーブルに置けば8人の話題が集中する。気持ちが一つになって談論風発、一人一人の成長が感じられる。締めに山下塾MLでなく、今流行りのLINEでの山下塾グループが創られた。20数人はすぐに参加し、あと10人余が参加すれば山下塾同窓会が開きやすくなる。愉快な一日であった。

千葉県少年少女囲碁連盟が東邦大学東邦祭の中に少年少女の囲碁大会を組み込ませてもらって、今年で9年目になる。学生食堂の2フロアを使って行う大会は、どの会場よりも広く、参加者、家族に評判が良い。囲碁大会の合間には大学祭を楽しめるのも好評である。連盟に協賛してもらっているJFE21世紀財団の柴田事務局長に初めて開会式で祝辞を頂いた。「いつもながら盛会であることもさりながら対局後の子供たちが相手に心配りをしている様子に感銘した。指導者たちは、囲碁だけでなく教育的な見地からも指導していると感じた」、と述べた。「勝ってもガッツポーズはしない」ことを最初に教えている者にとって、観る人は見てくれている、と嬉しい言葉であった。

囲碁では19路盤で打てるようになったら25級とされている。習いたては何処に打っていいのかわからないので、序盤で2線に打ったり6線に打ったりしている。早く囲碁の形になるのには、布石の打ち方を学んでもらうのが一番である。それにはプロ棋士の棋譜から30手くらいまで並べさせて、それから自由に打たせるのが良い。要は30手までの決め碁で打たせるのである。布石は一般名詞になっていて辞書には将来のために配置しておく備え、物事をするとある。そんな説明をしながら30手まで解説する。S学院小の子供たちの碁がいっぺんに形が良くなってきた。
見事な「出船の精神」

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