幼稚園の囲碁指導が二日続いた。指導に支障をきたすことが起きている。20日夜から左耳が痛くなり、耳鼻科に行くと中耳炎と言う。痛みは消えたが聴力が落ちている。特に子どもの高い声が聞きずらい。F幼稚園では日本で一番短い歌を覚えさせている。俳句である。俳句は二人の子が幼い頃覚えさせていたので聞きずらくてもどの句か分かる。会話が聞きとれない。「エッ、エッ」と何度も聞いていては様にならない。講義はやめて担任の先生と園児の対局にした。先生に応援と仲間の園児応援に分かれ盛り上がっている。先生も磁石盤で打つのは初めてなので緊張している。先生が勝つのと園児が勝つのはほぼ半々である。先生は囲碁は頭を遣うゲームであることを理解したようである。

小学校囲碁部指導は学校により、やり甲斐のある学校とない学校がある。特に顧問の先生の囲碁への理解によるところが大きい。屋敷小学校は外部講師の受け入れが校長先生以下みな丁寧である。また顧問の先生が囲碁将棋部学童を掌握している。指導の初日、将棋希望の生徒が多かったが「折角きて来てもらったので全員囲碁にします。」と言って全員が囲碁を打つようにしてくれた。その分「将棋がやりたかったのに」と言われないよう囲碁の面白さを真剣に伝えている。全6回の部活だが今日の3回目で13路盤で終局まで打てるようになった。あと3回だが5回、6回で囲碁大会トーナメント戦を経験させるつもりである。そして文部科学大臣杯小・中学校囲碁団体戦千葉県大会に屋敷小として参加できればそれこそ夢のようだ。

ふなばし囲碁協会では自分の足で碁会所、公民館囲碁サークルにきて仲間と囲碁を楽しんでいる90歳前後の方々を対象に長寿表彰をしている。先日、初めての女性表彰をさせてもらった。その市原さださんの祝賀会を所属する若葉囲碁サークルで開催すると聞いたので喜んで参加した。協会の表彰を受けての祝賀会も初めてで、市原さんの人柄とサークルの仲間の温かい気持ちが感じられる。軽食をとりながら市原さん対サークル全員の連碁をした。指導者対全員の連碁や、二つのグループに分けての連碁はよくするが、一人対全員はこのサークル独自のものである。この日の連碁は市原さんが不利な形勢であったが、さりげなく気遣いしたDさんがアタリをうっかりして、市原さんに花を持たせた。
ちょっとした喜びも皆で祝うと大きく膨らむものだ。
会員の一人からお祝いの盾を貰った市原さん

幼稚園によっては教室が同じ大きさでなくまちまちのところがある。始めからクラス数が決まっていれば同じ大きさで作れるが近隣の子どもの数により教室を増やすことが多い。小さな部屋での指導は声も通るしまとめやすい。大きい教室で子どもたちの机が広がっていると散漫になる。そんな時は指導用の磁石碁盤で担任の先生と園児との対局をしてもらう。途端に園児たちの顔が磁石碁盤に向いてくる。石取りゲームだと園児が先生に勝つことが多い。園児に負けると先生は他の子との指導がやりにくくなるかと懸念する。だが園児の様子を見ているとそれは杞憂で、勝ち負けにはこだわってはいない。それより先生と一緒に遊べたことを喜んでいる。これを機に先生が囲碁が強くなってくれると一石二鳥である。

今日は幼稚園と市内小学校囲碁将棋部の指導である。神明幼稚園園長は日本文化こそ幼児教育に必要と考え囲碁のほか茶道も教育に取り入れている。幸い囲碁も茶道も保護者に評判は良いとのことである。この幼稚園での指導がやり易いのは園長自ら囲碁指導の場に立ち合ってくれるからである。園児にとり園長は特別な存在である。指導の最後に園児対園長の勝負を組むといっぺんで教室が盛り上がる。そんなやりがいのある場がある一方で、G小学校の対応は手薄い。囲碁将棋部の指導で最初の指導日は全員囲碁を打ってもらったが最近、囲碁をやる子は一人しかいない。他の生徒が将棋を指している中で一人を相手に囲碁を打っているのでは指導の気も萎える。限られた人数で手分けして教育現場に囲碁指導を行っているので広げるばかりが能ではなく、囲碁が定着する教育現場を広げる視点が必要と痛感した。

小学校の囲碁部で一番上手くいっているのは薬円台小学校の囲碁部である。この小学校は野田総理の出身校である。昨年の60周年記念式典では野田佳彦財務大臣(当時)が祝辞を述べた。ここの囲碁部はなんと言っても顧問の先生が囲碁を嗜むのが大きい。毎年20名以上の生徒が集まり、年間12回の部活を組んでいる。今年は19名でスタートしたが転校で現在は17名の部員である。水曜日は市内の小学校の部活の日なので他校の指導とかち合い、これまで行けず、近隣に住まいする玉木、椎名両氏に入門を任せてきた。今日初めて子どもたちとあったが前二回の指導で皆19路盤で打っているのにはびっくりした。一組は終局まで打ち、地合い計算まで出来ている。二回の指導には今春千葉県少年少女囲碁連盟の土屋、入江両氏と作成した入門カリキュラムが使われている。ルールを聞いただけで皆が全問正解できるよう問題を沢山解かせるよにしてある。2回の講義で19路盤で打つ姿を見て、2人の指導によるところがおおきいが、カリキュラムも上手く出来ていることがわかった。

学童保育の場で囲碁指導が一番上手くいっているのは津田沼小学校児童会である。対局カードを全員持っており80局に達するとご褒美が出る。70数名の児童は毎週火曜日4時半になると碁盤を奪い合って打ちだす。この児童会で感心するのは始めと終わりに全員が正座して「姿勢を正しくしてください」のリーダーの声に合わせて「お願いします」「ありがとうございます」と声を合わせることだ。この学校には囲碁将棋部があるので、3年で児童会を卒業して4年生から囲碁部に入れば囲碁を続けられる。これまで何人もそんな子が育っている。今一人、二年生のMちゃんが囲碁が好きになっている。児童会だけでなく指導に来ている山田さんのマンションの囲碁会にも通い出している。山田さんがMちゃんの対戦棋譜を送ってくるので進歩の具合がよくわかる。Mちゃんのような子が出てくることが子ども達への囲碁指導での喜び、ご褒美である。

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